小平市鈴木遺跡資料館

小平市鈴木遺跡資料館

 鈴木遺跡は、かつての石神井川の源流部の谷の周囲に営まれた、日本を代表する旧石器時代の遺跡の一つです。その特徴は、日本の後期旧石器時代の始まりから終わりまで、その各時期で使用された石器がほぼ途切れることなく出土することから、日本の旧石器時代の石器変遷を明らかにしたことで名高い遺跡です。そのため、令和3年3月26日には、国の史跡に指定されました。鈴木遺跡資料館では、鈴木遺跡から出土した旧石器を中心に展示・公開しています。

展示のみどころ

 展示室では、鈴木遺跡から出土した旧石器を、年代順に展示しています。時期毎の石器の特徴的な形と組み合わせ(文化層)は12にも及びます。日本最古級の磨製石器である「局部磨製石斧」や、日本の旧石器時代を代表する石器である「ナイフ形石器」、旧石器時代の終りごろに使われていた「尖頭器」「細石刀」などがずらりと並んでおり、南関東における後期旧石器時代の石器の変遷を通してみることができます。

展示資料の紹介「鈴木遺跡から出土した旧石器」

 鈴木遺跡からはたくさんの石器・歴が出土しており、その合計は約12万点にも及びます。旧石器時代は、石器を作る際は基本的に素材となる石を割って製作していました。鈴木遺跡から出土する石器も基本的には同じです。しかし、写真左と上半分の石器は「石斧」で、その中の一部は刃部を磨って形を整えられています。これらは日本で最古の磨製石斧の一つです。
 下段の石器は「ナイフ形石器」で、柄を取り付けて槍として使用したり、捕まえた動物を解体するなどのナイフのような使い方をしたと考えられています。この石器の石材は黒曜石といわれる天然に産出する黒いガラスで、割ると鋭い刃を得ることができるのですが、遠方の火山の麓でないと採取できないため、当時はたいへん貴重な石材だったと考えられています。
所在地 小平市鈴木町1丁目487番地1
TEL 042ー323ー2233
FAX 042ー323ー2233
Eメール
ホームページ https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/001/001374.html
定休日 毎週月・火・木・金
年末年始(12月27日~1月5日)
営業時間 午前10時~午後4時
交通アクセス 西武新宿線「小平駅」南口から西武バス「武蔵小金井駅」行き乗車、バス停「回田本通り」下車徒歩5分
西武新宿線「花小金井駅」南口から立川バス「国分寺駅北口」行き乗車、バス停「共済住宅」下車徒歩10分
JR中央線「武蔵小金井駅」から西武バス「小平駅南口」行き乗車、バス停「共済住宅」下車徒歩10分
駐車場 5台 
地図

館のイチオシ

鈴木遺跡から出土した大型石斧

鈴木遺跡出土の大型石斧
鈴木遺跡出土の大型石斧

 日本の後期旧石器時代の初期には、楕円形をした特徴的な「石斧」という石器が出土します。石斧は日本全国で見ても出土数は多くなく貴重なものです。
 鈴木遺跡からはこの「石斧」がいくつも出土しています。そのなかでもっとも大きいものが写真のもので、その大きさは草鞋(わらじ)ほどもあります。そのためこの石器は、「わらじ形石斧」という愛称で呼ばれています。


タイトル 刊行年 説明
旧石器時代の鈴木遺跡
2021 これまで行われてきた国史跡鈴木遺跡の発掘調査成果をまとめた解説書です。(無料)
歩いて学ぼう鈴木遺跡
2020 鈴木遺跡が立地する石神井川源流の地形をみてあるくウォークマップです。(無料)
鈴木遺跡たんけんマップ
2021 児童向け鈴木遺跡解説書です。(無料)

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